「金融教育を国家戦略に」期待と不安

先日、こんなニュースが報じられていました。

Yahoo!ニュースより
金融教育を国家戦略として推進へ「国全体として体制を検討」

要約すると、2022年から高校生へ始まっている『金融教育』
これを大学生や社会人にも広げていこう!といった内容のようですね

お金の事は知っておいて損はないだろうから、いい事ですね

そうですね。人生の中でとても重要なお金の事は学びたいですよね。
ただ、少し心配だなぁとも思いました。

期待する事

今回金融庁がとりまとめる金融行政方針に、『金融教育を全世代に広げよう』『リスクの高い商品の規制を強化しよう』という内容が盛り込まれたというニュースでした。

日本は『貯蓄』が好きで、他の先進国と比較しても『貯蓄』の比率は大きくなっています。

zuu onlineより引用

確かに比較すると日本は半分以上が『貯蓄』なんですね。

そうですね。
今は『貯蓄から投資へ』と言われています。
しかし、日本は金融教育が行われていなかった為、『投資』には距離を感じている方も、まだまだ多くいるのが現状です。

これは個人資産の推移ですが、他の国と比較すると大きく差が出ていることがわかります。

出典:金融庁『平成28事務年度 金融レポート』
対象期間:1995年末~2016年末

こんなにも差が出ているんですね。。。

近年は、こういった面からも貯蓄ではなく投資をして、資産を増やしていこう!と言った動きが出てきていますね。

恐らく今後も同じような流れは続くと思います。
他にも
・年金がもらえないんじゃないか。
・終身雇用の時代は終わった。
・退職金はどんどん減っていく。
・税金だけ増えて給料は上がらない
こういった不安を感じている方々も多いのではないでしょうか?

こういったお金に関する様々な不安や疑問。
今回のこの方針により、多くの世代の方々がお金の問題を考えるきっかけになる
これは素晴らしい事だと思います。

時代の流れと共に必要な知識や考え方は変わっていきます。
しっかりと学ぶべきことは学んで行きましょう!

不安な事

ただ、今回のニュースを見て手放しで喜べないかなとも思っています。

それはどうしてですか?

2022年から高校の授業で金融が入ってきているのは知っているかと思います。
そこにも関係する話ですが・・・。

他にもっと先に多くの世代に伝えなくてはいけないこともあると思うんです。

先に多くの世代に伝える事・・・。

例えば、社会保障制度年金制度
日本人ならほとんどの人が関係し、お金に関わる事なのに知らない人も多くいますよね。

あとは年末調整の意味や、税金に関する事などなど。
『納税は国民の義務』なのにも関わらず、教える事もしなかった。

こういった所も伝えなくてはいけないと思いますね。

あとは今回の方針により、ちょっとした知識で安心して投資を始めて、
結果大きな損をする人が出てくる可能性も大いにあります。
『少し知識のある人が一番損をする』のは金融リテラシー調査からも明らかです。

こちらの記事も参考に
金融リテラシー調査2022

そうでしたね!
年代が若い人ほど損する可能性も大きいという結果も出てましたね。

今回の方針により、具体的にどんな動きが始まるかわかりませんが、
余計に多くの世代の方が混乱し、大きな損をするような事にならないよう願うばかりです。

まとめ

今回の発表は大きな期待と不安を感じさせるニュースでした。
ただ、先ほどもお話した通り時代と共に学び、変化をしていく必要はあると思います。
だからこそ、学んだ知識をどう活かすかが問われてくるのではないでしょうか?

学んだ知識を鵜呑みにすることなく、しっかりと自分の頭で判断し行動に変えていく。
これから必要なのは知識だけではなく、こういった主体性を持つ力なのかもしれませんね。

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