今回は本の話。
ユダヤ人の成功哲学「タルムード」をご存じですか?
ユダヤ人と聞くと、『お金持ち』『成功者が多い』というようなイメージをされる方もいらっしゃるかもしれません。
実際、アインシュタインやアルフレット・アドラー、ハーワードシュルツ(スターバックス創業者)、ピーター・ドラッカー、マーク・ザッカーバーグ(フェイスブック創業者)など。
歴史に名を残している人の多くがユダヤ系と言われています。
さらに、世界人口のわずか0.25%と言われているユダヤ人が、ノーベル賞受賞者の20%を占めているといわれています。『フォーブス』の長者番付で上位を占めているのもユダヤ人です。
そんなユダヤ人に古くから伝わる教えのひとつが『タルムード』。
その中から、【ぶどうときつね】と言う話を紹介します。
ぶどうときつね
ある日、きつねがブドウ畑のそばを通りかかった。そこで、たわわに実ったブドウの木を見つけました。
あまり美味しそうなブドウが垂れ下がっているので畑に入って取ろうとしましたが、
ブドウ畑はしっかりと柵に囲まれていて、太ったきつねはその隙間を通れない。。。そこできつねは考えた
「よし。それなら野兎を捕まえるのをやめて、何日も空腹を我慢すれば痩せて策の隙間を通れるようになるに違いない!」
きつねは餌を獲るのをやめて自分の巣の中に何日もこもって、空腹をじっと我慢した。
やっと柵の隙間を通れるぐらいに痩せてきたので、ふらふらになりながら巣穴から出て柵をすり抜けお目当てのブドウにありついた!
そのブドウの美味しいこと!あまりに美味しいので、ついついきつねは夢中になって胃に入らなくなるほど食べ続けた。
そしてなっていたブドウを全部食べつくしてしまった
ハッと我に返ったきつねは自分の腹がパンパンに膨れ上がって入ってきた柵を通り抜けられなくなってしまったことに気が付いた。
このままでは自分の巣穴に戻れない。そこできつねは考えた・・・。
この後、きつねは二つの選択肢を迫られます。
あなたならどちらを選択しますか?
A:苦しいけれど食べたブドウを全部吐き出して胃袋を元のぺしゃんこに戻す
B:猟師に見つかる危険を冒して柵の中にとどまり、ブドウの木の間に身を隠して入った時と同じように痩せるまで待つ。
さてあなたはどちらを選択したでしょうか?
~引用「ユダヤ人の成功哲学 タルムード 金言集」より~
答えを考える
実はこの話。 ここで終わっています。
この話には正解がありません。
ユダヤの母親は、子供にこの話を聞かせ、答えを求めます。
逸話に登場した動物や人間の取った行動を「あなたならどうする?」と問いかけます。
答えを出したら、それはなぜなのか?その理由は?そしてその先は?と問いかけます。
子供は必死に考えて答えを見つけようとします。
「僕ならこうする」
「私ならこんな方法をやる」
そうして、工夫やアイデアを子供の方から導き出していく。という事です。
私の感想、見解
ここから先は私個人の見解なので興味がある方だけ読み進めてください(笑)
結論として、私は【A】を選びました。そもそもそんなに食べるなよとも思いましたが、ずっとご飯を食べてなくて、美味しい物を見つけたら食べ過ぎてしまう気持ちもわかるので。。。
二択から選ぶなら【A】かなと思います。その理由は
リスクが大きい
【B】は確かに成功すればハッピーエンドだと思います。美味しい物をいっぱい食べれて無事に帰れるので、最高ですよね。しかし、あまりにもリスクが大きすぎるんじゃないかと思いました。
猟師に見つかったらアウトって自分ではどうにも出来ない部分が大きいと思うんですよね。
逃げ場が無くなれば手段が無くなるので、見つかるリスクが大きい。
しかも、このリスクが外的要因というのが怖いと思いました。
同じリスクでも自分の行動次第でコントロールできるリスクならまだ許容できますが、外的要因が強すぎて自分ではどうにもならないリスクはなるべく避けたいですよね。
例えば雪道を走る時。いつもより通勤に時間が掛かるかもしれないリスクであれば、早めに家を出ることで避けられますよね。でも途中で他の車が事故にあい渋滞してしまったら自分ではどうにも出来なくなってしまう。(可能なら迂回する等、対策を取るかと思いますが)
そういった意味でも外的要因が強いリスクはなるべくなら減らすのが良いのではと感じてます。
【A】の選択肢なら一度出直して、その失敗を経験に再度チャレンジする事ができますし、食べたという経験は味わえてるし。私なら【A】かな。。。と思いますね。
まとめ
先ほども書きましたが、正解はありません。
他にも食べ過ぎない様に注意するとか、まず自由に出入りできる場所を作るとか、他の動物と協力するとか、そもそも諦めるなど。様々な意見や工夫、考えが出来ますよね。
その一つ一つの答え。一人一人の考え方が貴重であり、個性であり、考え方なんだと思います。
そして、先を読み自分なりに考える力。これが変化の激しい時代を生きていくのに大切な力ではないかと感じました。
ぜひ、家族と友人と話をして、それぞれの意見を出し合ってください。
ケンカはしないでね。
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